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しっかり抱き締めて

ばう 705号 2008年6月27日

先日、親御さんから2005年に発行した園だよりを高校生の授業で使わせてもらいました、とお知らせいただきました。

当時の園だよりを読み返してみましたら、今の時代にも共通する内容ですので、再びご紹介しましょう。

しっかり抱き締めて 2005年5月26日発行

先日、埼玉新聞のさきたま抄にろりぽっぷが取り上げられました、

記事を書いた埼玉新聞編集局長の近田さんは、ろりぽっぷの子どもたちに陶芸を指導したり、過去にセミナーで何回か講演して下さったり、ろりぽっぷのサポーター的な存在の方です。

ここのところ、少年による犯罪が世間を騒がせています。

文中にもあるように、小さい時に自分が愛されていると感じることが生きていくうえでのすべての基礎のような気がしますが、いかがでしょうか。

小学校一年生に異変が起きていると言う。NHKニュースで大阪からのリポートを紹介していた。

突然騒ぎだし、外に飛び出す子ら。授業にならない。

中、高学年で起きている学校崩壊とは違った新しい現象らしい。

番組ではこれに気づいた研究グループと、府内のある学校の教室を一年にわたって密着取材した。

学級が「立ち直った」のは教師の何気ない行動だった。

暴れて、手に負えない子を後ろからぎゅっと抱き締めた。子どもはおとなしくなった。

しかるだけでは、おびえて溝が広がるだけだ、と教師は悟る。

本当は先生に甘えたいのだ。

教師は何かあると、一人ひとり抱き締めることにした。

学年が終わる頃には教室は落ち着きを取り戻した。二年生になっても暴れる子はいない。

番組を見ながら、岩槻市慈恩寺の「ろりぽっぷ幼稚園」(平野マリ子園長)を思い出した。

園長室はいつも開けっ放し。

子どもたちが飛びこんできて園長にだっこされる。

後ろから飛びつきおんぶしてもらう。

園児たちの表情がなんとも幸せそうだった。

園の風景をちょっと見ただけでは「秩序」という感覚からは程遠い。

当初は小学校に上がって大丈夫かと心配する父母もいたという。

だが、同園卒の子どもたちは落ち着き、授業もしっかりと受けているという。

「小さいときに自分が愛されているのだという安心感を体で感じ取ることが大切です。」「家庭でもどうぞしっかり抱き締めてあげて下さい」(平野園長)。

番組でも同じことを言っていた。

さて、私事ですが、物心ついてから抱き締めてもらった記憶は思い出せないのです。

7歳で母を亡くし、兄弟たちと別れて親戚に預けられ、義理の母が来たからと呼び戻され、その後は成人するまで義理の母との確執の中で暗い思春期を送ってきました。

グレてもおかしくない危うい時期を、大幅に外れることもなく乗り越えられたのは、今思えば父の抱擁に代わるある行動だったような気がします。

夜、寝静まった頃、父はよく子供部屋をのぞきに来てくれました。

寝相の悪い私たちの夜具をかけ直し、寝顔を確認しては戻っていきました。

その仕草をウトウトしながらも私は感じ取っていました。

言葉少ない父でしたが、私たち子どものことを気遣ってくれていることは伝わってきました。

そして、親以外に支えてくれた大人たちに、私塾のご夫妻の存在がありました。

成人してひとり暮らしを始めた私が一番孤独を感じたのが、暮れから正月にかけてでした。

ご夫妻は、そんな私を温かく受け止め。手料理でもてなして下さいました。

人は皆、孤独や不安、人に言えない心の闇を持って生きている、それが人生なのだと思います。

でも、皆、何かと折り合いをつけながら日々を生きていっています。

昨今の事件は、ネットや携帯電話に頼り、生身の人間とのつながりが薄くなっていることが原因であると言われています。

人は誰でも気にかけてほしい、認めてほしい、愛されたいという本能を持っています。

家族以外に周囲の大人たちがあなたのこと大好きだよ、大事に思っているよ、と言葉と体で伝えていけば、大きな間違いを起こさずに済むのではないかと思います。

さぁ、これからも私たちは、子どもたちをいっぱい抱き締めていきたいと思います。

今週のろりぽっぷ子たち

baw705-1

ザリガニ釣り 同行記

昔遊び 平栗

年長さんとザリガニ釣りに参加。

私は、ワクワクしながらついていきました。

今でも、ちょっときれいな川とか池とか見ると、何かいるのかな?と覗いてしまいます。

さて、幅1mほどの用水路に到着。

川の中には、ザリガニが見え隠れしていて、うん!これはいけるかもと、思いました。

ところが、周りの子どもたちは、ちょっと糸を垂らしてすぐ上げてしまいます。

それなので、

「全然釣れない!」

の大合唱。

「ねぇ、みんな辛抱という言葉を知っている?」

「糸を垂らして、じーっとしていることだよ。」

と言うが、それでもなかなか我慢が出来ない様子。どうも、すぐ釣れると思っているらしい…。

根気よくとか、辛抱するとかする場面が子どもの世界も少なくなってきているのかなと、感じてしまいました。

翌々日、子どもたちと遊びながら「ザリガニどうした?」と聞いたら、「死んだから捨てた」との答えが返ってきました。

「エッ、捨てたの?お墓とか作らなかったの?」

「うん、捨てた。」

全員の子がそうではないと思いますが、この“捨てた”の言葉にはちょっとショックでした。

用水路の中にいれば、こんな運命には至らなかっただろうにと思うと、ザリガニの小さな命に黙祷をささげたくなりました。

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