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できないことがあっていいんだよ

ばう 680号 2007年11月9日

できないことがあっていいんだよ
~「さっちゃんのまほうのて」共同制作者、野辺明子氏による公演から~

木曜日には「さっちゃんのまほうのて」の共同制作者、野辺明子先生をお呼びして講演会が行われました。
87名の保護者の方と年長児への読み聞かせから始まり、会場はその絵本と野辺先生の声に一気に引き込まれていきました。

読み聞かせが終わると野辺先生は、子ども達に向けてお話してくださいました。

「”オバケの手みたい~!!”とか、いやな目で見たりしたら、かくしたくなっちゃうんだよ。悲しいよ。だからそういう風には言わないでね」

「もし、お手てがグーとかチョキの人たちが困っていたら助けてあげてね」

野辺先生の言葉が子ども達の心のどこかに残っているといいな、と思います。

年長組の子ども達が退席した後は保護者の方に抜けてのお話です。
「さっちゃんのまほうのて」の絵本を製作することに至るまでのいきさつ、障害がある子どもを持つ親の心境、娘さんの障害を受け入れるまでの葛藤など、内容も多岐にわたりました。

その中でも特に印象深い先生の言葉を紹介したいと思います。

障害を親が受け入れない状態が、本人にはいちばんかわいそうなこと

出産して3日後に手がグーのような癒着した状態で産まれて、障害があることを告げられた。
夫とは「障害をかくさないで明るく元気に育てよう」と相談したが、子育てが始まると1年半くらい外に出ることが出来なかった。
現代医学で治せるのじゃないだろうか?
少しでも形が良くなったら外に出よう、と思って臨んだ1年後の形成手術で機能的には良くなったものの、現代医学でも手の指を作ることは出来ないんだ、ということが分かり、
娘の障害を受け入れて地域で育てていこうという気持ちになった。

どんなにがんばってもできないことはある。できないことがあってもいいのではないか?

指がなくても子どもはいろいろなことが出来るようになっていく。
折り紙も指がなくても手の関節を使って鶴を折れるくらい。
この絵本を製作するにあたってそのような折り紙を折る、娘さんの姿をみて、指がなくても何でも出来るよ、という折り紙の場面の原稿を作っていたところ、共同制作者、志沢さんや障害を持つ方に「それはおかしいのではないか?」と疑問を投げかけられた。

もっと障害の重い子もいる。
何でも出来ることはすごいことだけど、何でもやらせて頑張らせすぎてしまうのはいいのだろうか。
どんなに頑張っても出来ないこともあるのではないだろうか。
出来ないことがあると拒否するのではなく、ありのままの自分でいい、出来ないことがあってもいいのよ、みんな違うのだから、ということに気付かされた。

絵本の最後のページにはジャングルジムで遊ぶ、さっちゃんと幼稚園の友だちが描かれています。
絵を担当した田畑精一さんのメッセージが込められていました。

「このシーンは今では見られなくなってしまったけど、まるいジャングルジムにしたのは、そのジャングルジムが地球をイメージしているから。
この地球を動かしていくのは子どもたちなんだ。子どもの持つエネルギーや子どもたち同士のコミュニケーションには、大人にはかなわない。大人は全然だめなのよ」
未来のある子どもたちへの賛歌が描かれています。

(文責 田中)

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