ホーム > 園だより“ろりぽっぷ” > -お母さん発- 原発への思い

-お母さん発- 原発への思い

あおぞら 806号 2011年6月3日

時折いただく在園児のお宅の「気まぐれ発行 家だより」。毎回興味深く読ませていただいているのですが、今号の内容はぜひ皆さんにも紹介したく、ご本人の了解のもとに転載させていただきます。
3.11以降の放射能への不安、揺れる心、悩んだ末に出した結論、これからの覚悟、園長自身も学ぶことの多い内容でした。

原発問題 〜逃げればそれでいいのだろうか〜

園庭の放射線量測定を始めていただいたとのこと、ありがとうございます。
園長のおっしゃる通り放射能への関心は温度差があるように感じますが、あまり気にされていない方にとっても、数値を測定しながら外遊びを判断してもらえるということは安心感があると思います。
発表されている数値が地上20mと高い地点での測定だということ、子どもの背丈の高さでは数値が3倍近くになることは知りませんでした。こわいですね…。

3月12日の水素爆発。
テレビでそのニュースを見た私は子どもたちを登園させるかどうか悩みました。
年度最後のお楽しみランチにお別れパーティー。
二人に「今日は咳が出てるからお外で遊んだらダメだよ。」と伝え、登園させることに。
日中もテレビから目が離せません。さいたま市で通常の40倍の放射線数値との報道があり、やっぱり休ませれば良かった…と思ったりもしました。
私もえんちょぴ同様、報道を100%信じていいのかどうかわかりませんでした。
情報は操作されて発表されることもあるのですから。
三男をおぶい、頭からすっぽり大きなバスタオルで覆い、外で子どもたちが帰ってくるバスを待ちました。園児は皆ハンカチで口をおさえていましたね。
残り2日間を休園…という適切で的確な判断に深く感謝しています。

近所の方は水素爆発の後から 幼稚園を休ませたそうです。園に電話をすると「えっ?どうして休むのですか?」というような何の危機感もない様子だったそうです。何事もないかのように普通に外で遊び予定通りに3学期を終えたそうです。
その方はろりぽっぷの対応を「素晴らしい!」とおっしゃっていましたよ。
その方の奥様はモンゴルの方で、政府からすぐにモンゴルへ帰国するようにという指示があったそうでお子さんを連れて二人でモンゴルへ発ち、ゴールデンウィークがあけた頃戻って来ました。

我が家でも、タイの兄弟から毎日のように電話が入りました。震災後数日間日本への国際電話が無料だったそうです。
夫も「すぐタイに帰る。」「しばらく向こうで暮らす。」の一点張りでした。私にはいくつかの理由があり、タイ行きを躊躇していました。三男だけパスポートを持っていないので、一応申請へ。
それから一週間、私は部屋の窓も開けず、洗濯物も外に干さず、子どもたちとずっと家の中で過ごしました。三男のパスポートが発行されるまでの間、悩み、悩み抜きました。

  • 「しばらく向こうで暮らすっていつまでよ?」先が読めない
  • 夫が仕事を休めばその分の給料が入らなくなる。そんな経済的余裕はない
  • 幼稚園がこの先数ヶ月休園というくらい深刻な状況ならタイへ行ったかもしれない
  • ろりぽっぷで楽しい体験をたくさんして欲しい。それは将来大きな宝になるはず
  • 子ども達の放射能の影響が心配だから日本を脱出したほうが…
  • タイへ行けば絶対に安全なの?道を歩いていてトラックにひかれて死んじゃう可能性だってある
  • 夫と逆の立場だったら私も同じように逃げ出すことを考えたかもしれない

考えて考えて出した結論は日本で暮らして行くと言うこと。逃げないということ。
そして私は一週間ぶりに窓を開け、洗濯物を干し、子ども達と外で遊びました。
もう、家に閉じこもっているのが限界だったのです。

震災も原発事故もきっと意味があって起きたわけで、私達ひとりひとりがちょっとずつ求めた小さな便利さによって大きな電力が必要になり、原発を生み出したわけで…。
だから、逃げればそれでいいという問題ではなく、東電ばかりを責めればいいという問題ではなく、この国で踏ん張り、より良くするためにより良くなるために生きていこうと…。
どこの国に逃げたところで、世界はつながっているのだから、この問題としっかり向き合うことが大事なのではないだろうか…と。
我が子たちよ、「かあちゃん!何であの時タイへ行かなかったんだ!」なーんて、将来ママを責めないでね(^。^)ママだってたくさん悩んで考えて出した結論なんだから。

とはいえ、子どもたちの健康に対する不安は消えません。水、野菜、魚、米、空気、気にしたら何も口にできない。でも生きるために口にしなければならない。
国民の混乱を招かないようにという意図があるのかどうか知りませんが、原発関連の報道が減り、だからといって事態が良くなっているわけではなく…。
『慣れさせよう』という思惑にひっかからないようにしなければ!!一刻も早い収束を願ってやみません。

今週のろりぽっぷ子たち

頂上めざして…よーい、どん!!年長遠足・八幡山公園

頂上めざして…よーい、どん

頂上めざして…よーい、どん

Comments:0

Comment Form
Remember personal info

Trackbacks:0

Trackback URL for this entry
http://fiverooms.heteml.jp/lollipop/wp-trackback.php?p=1045
Listed below are links to weblogs that reference
-お母さん発- 原発への思い from 埼玉県さいたま市岩槻区の幼稚園|ろりぽっぷ幼稚園 園だより

ホーム > 園だより“ろりぽっぷ” > -お母さん発- 原発への思い

ランチメニュー
ランチメニュー
園だより(2018年度版)
園だより“ろりぽっぷ”

ろりぽっぷ子たちの園生活の様子や保育について、ブログ形式でお伝えしています。

ばうの紙芝居
幼稚園へのご連絡は…
記事の検索
RSSフィード
Meta

ページの先頭へ

Copyright © ろりぽっぷ幼稚園 All Rights Reserved.
ホームページ記載の記事・写真等の無断転載・複製を禁じます。