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春の遠足 ポニーに乗ったよ 〜山口牧場〜

【年中版】あおぞら 805号 2011年5月27日

時折り薄日が差す中、26日(木)に年中組は山口牧場に出掛けました。バスを降りるとポニーが出迎えてくれ、広がる三千坪の草原に、馬、牛、エミュー、ヤギ、ニワトリなどが暮らしています。入り口に看板がない、門扉も柵もない、いつもながらの牧場風景ですが、何とも言えず心地良い空気が流れていて、山口流のマジックにかかったような気分にさせられるから不思議です。

山口牧場の山口盛久さんとの出会いは、動物が放し飼いになっている牧場があると聞き、訪ねた10年前のことです。柵のない草っぱらに、山羊やアヒル・ニワトリがあちこち歩き回っている自由な雰囲気は、今までにない衝撃的な世界でした。山口さんの、頭で考えるよりはまずは体験してみるという考えに共鳴しました。そして、何より園の近くにこんなに素晴らしくてワイルドな体験が出来る場所があるということは、本当にラッキーなことでした。
以来、山口さんとは気の合う隣人としてお付き合いさせていただいています。毎回、ワクワクを仕掛けてくださる山口さん。発想のユニークさと、子どもたちを喜ばせようという思いには、いつも感心させられます。
今回は、牛車・馬車・トラクターと、乗り物の大サービス。おまけに裸馬(ポニー)にも乗せてくれました。「自分で乗れ!誰も手伝わないぞ!」と言葉は荒いけれど、がんばった子には誉める言葉も忘れません。

ただ者ではないと思っていた山口さん。彼にはどうやら独自の憲法があるようです。「埼玉日報」創立60周年企画『いま、埼玉を生きる』から、抜粋して紹介させていただきます。

山口牧場の憲法第一条は、「自分の身は自分で守れ」。(馬やトラクターに)乗って落ちるのがいやなら、落ちないように自分で方法を考えるしかない。つまり、第二条「習うより工夫しろ」。山口さん自身、ものを習ったのは職業訓練校で習った溶接だけ。車や農機具の修理から家の補修まで、果樹の接ぎ木も自分の手で工夫してきた。
そして最終第三条。「泣く子に構うな。逃げる馬は追うな。」両方とは構わずにそっとしておけば、あちらから寄ってくる。その時に手を差し出せば、ふれ合いがうまれる。
四人兄弟の長男に生まれながら、一人だけはみ出して人生を始めた山口さん。一つだけ他人に自慢できることがある。それは、「いっぱい失敗した」こと。そして、その失敗から、一つ大きなことを学んだ。「生きるのは知識ではなく知恵」ということ。しかも、その知恵を一番身に付いているのは、実は文字を知らない動物たち。
だから、「動物に学べ」と山口さんは言う。「そして、もっと生きる力を身につけろ。それが身に付けば、どんな時代が来ても負けない。いや、負けることにびくびくして、少なくとも明日の夜明けにひるむことはない。」

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